これから留学することが決まっている人や留学を考えている人は楽しみな気持ちがあると同時に不安もあるでしょう。
私も大学を中退してから留学先の授業の開始日まであまり時間がなかったため、留学の準備に不安を感じていました。留学支援のエージェントを使うこともなく、全て自分で手配したので、なおさら不安が大きかったかもしれません。
今回は4年間の留学を終えて感じた、留学前の心の準備についてお話ししたいと思います。
目次
留学の目標を明確に!英語はツールでしかない。
留学先でデザインの勉強をしたい!医学の勉強をしたい!ビジネスを学びたい!留学する目的は人それぞれだと思いますが、目標があるからこそブレることなくひたむきに頑張れるものです。
留学期間は四年生大学でもあっという間に過ぎてしまいます。ただ「海外生活に憧れてるから留学します!」なんて言っててもすぐに時日は過ぎてしまいます。
自分が留学を通してどんなことをするのか、しっかりとした目標を持つか否かで留学生活の充実度が大分異なります。
英語は必須だが、留学の目的にはしないこと。
英語はあくまでもツールでしかありません。通訳や翻訳などの直接的な仕事でない限り、英語は目的にはならないことを痛感しました。
たとえ英語に不自由がなく流暢に話せても、現地の職場や学校ではネイティヴがゴロゴロいます。やっとスタートラインに立っただけなのです。大事なのは結局どんな仕事ができるか?や、どんなことをやりますか?であり、差が付くのは英語以外の部分なのです。
もちろん持っていれば「最強の武器」であることに変わりはありませんが、同じ最強の武器を持った人たちが大勢いる環境では、何か違いを付ける必要があります。
スポーツ選手やミュージシャン、ビジネスにしろ世界を股にかけて活躍している人たちが世界に通用するのも英語が流暢に話せるからではないでしょう。あることに長けているからこそ人との違いを作ることができるです。
だからこそ留学する時には「英語以外の何か」も身に付けられるようにしてください。
明確な目標がなかった最初の私
偉そうなことを言っている私ですが、実は日本での大学時代にやりたいことがなかったため、留学をすることで将来自分がやりたいことを探そうと決めたのです。
そう!最初からやりたいことが明確だったわけではありません。だからこそ、その時に意識していたことは「将来自分がどんな人生を送り、どんなことをしていたいのか?」を留学を通して明確にすることでした。
つまり「将来やりたいことを見つけ、実行に移すこと」自体を目標としていました。英語だけでは通用しないことは留学を通して実感していたので必死で何かを掴もうとしていました。
結果としてハワイ留学中にビジネスの楽しさに気付き、ハワイ大学のビジネス学部起業学科を卒業しました。周りの友人や学生、教授、知り合いの教授などに刺激を受け「新しくビジネスを作る」面白さと意義について学び、今ではそれを仕事としています。
それこれも留学の目的を英語の学習とすることなく、目標にこだわったからこそ、留学時代の4年間がかけがえない時間になったのだと今振り返ると感じます。
日本人や留学生との付き合い方
留学する国や地域によって日本人留学生や日本人以外の全留学生の割合は異なります。ハワイでは日本人も多く、外国人留学生の数も比較的多い方です。
留学はじめは語学留学や英語のクラスなどの授業の割合が多いため、クラスメートが皆非英語圏出身の人が多くなると思います。海外生活に慣れていない人たちが集まるため、自然と学校の外でも交流することが多くなったりするのです。
一番ダメなパターンは、日本人の仲間を作り、日本語で話してしまうこと。これでは何年いても英語は上達しません。
次に日本人以外の外国人留学生とつるむこと。日本人とは違い英語で話さなければいけないので、まだいいのですが、結局相手もまだ英語を勉強している最中。相手の英語があっているのか間違っているのかも判断がつかない中で間違った英語を覚えてしまう危険性もあります。
少し大袈裟に聞こえるかもしれませんが、外国人留学生で上記のように同じ留学生同士としか学校やプライベートの時間を過ごさない人の割合があまりにも多く私もびっくりしました。
対処法は?友達を作らない?
じゃあ友達を作らない!ってのは極端過ぎです。むしろ逆です。
留学において友達がいることは素晴らしいことなのです。ただ友達は選びましょう!
私はもともと留学前からハワイに多くのアメリカ人の友達がいましたが、大学に至っては知らない人だらけ。授業やカフェテリアで隣にたまたま座ったアメリカ人に話をかけては仲良くなっていました。
日本人の友達もいましたが、日本語を使わずに英語で会話していました。最初は違和感しかありませんが、モチベーションが同じであればごく自然のことです。
外国人留学生とはもちろん英語で会話していましたが、ネイティヴの英語に慣れるまでは極力プライベートでの交流は避けていました。
特にネイティヴの友達も、自分が間違った英語を使うと指摘してくれたり、特には悪意なく笑ってくれたので、「ちくしょう。次こそは頑張ってやる。」と日々奮闘することができました。毎日毎日ネイティヴと遊ぶことで私の英語力は上達しました。
自分のキャラを確立しよう!
アメリカに住んでいると日本以上にいろんな人がいることに驚かされます。単に人種や国籍が違うということもありますが、やはり個性的な人が多かったです。
最初は英語の会話に慣れていなかったり、相手との信頼関係も浅い中で関係性を築いていく必要があります。
だからこそ、自分の「キャラ」は大切です。相手に「この人少し変わってるな?」「こいつは面白いな!」と思わせることでその後の付き合いがよりスムーズになったりします。
1950、60年代にフルブライト生としてアメリカに留学し、世界中を旅した小田実さんはベストセラーの「何でも見てやろう」でアメリカ留学の当初英語があまり話せない中でもキャラを確立するためにあえて口数を少なくすることで寡黙な人を演じた結果、何を考えているかわからない賢そうな人だと周囲に思われていたそうです。
私は留学当初は英語のニュアンスがわからないことをいいことに間違った英語の発音をあえてそのまま使って友達の笑いを誘うこともよくありました。ネイティヴ同士の会話では起こらない少し変わった面白い奴として見られていたんだと思います。そのおかげもあってかはじめはペラペラ喋り通すこともなく友達の輪が増えていきました。
留学での英語学習において周りの気を引くことはとても大切です。英語があまり話せない中でも友達を作れるのも、ネイティヴの人たちにとって「この人はなにか違うな?」と思ってもらえるかどうかが鍵となってくるのです。そのためにも自分のキャラを確立することで、交友関係がスムーズにいくのです。
留学後の進路を考えよう!
アメリカの大学であれば卒業時期は5月に行うのが一般的。12月に卒業することもできますが、日本の高校や大学の卒業時期が3月なので次の進路を考えた時に無駄のないスケジュールを立てることが大切です。
日本での就職を考えるなら。。。
日本の企業に就職するのであれば新卒の入社は4月になることがほとんどです。日本の学生が大学3,4年次にすでに就職活動していてインターンなどをしている頃にタイミングを合わせなければ長い人で1年以上就職浪人する羽目になってしまいます。
私は大学3年次の夏頃に就職活動しましたが、すでに遅れ気味でした。大学の卒業が5月だったため新卒にもかかわらず4月以降の途中入社を特例で認めてくれましたが、入社した頃には同期との差がついた状態でした。
アメリカでの就職を考えるなら。。。
アメリカで就職を考えるのであれば入社時期はさほど問題ではありませんが、ビザの問題が出てきます。OPTという大学卒業後1年間学生ビザで働くこともできますが、その後は改めて就労ビザを申請しなければなりません。企業が自分を欲してくれも就労ビザは運の要素も強いため、ビザが下りずに帰国して日本では第二新卒扱いになってしまったケースも周りにたくさんいました。
留学を通して「自分磨き」をすることで就職に有利になることがお多いですが、就職活動に遅れてしまっては元も子もありません。
将来何をするのか決まっているのであれば逆算をしてそのためにいつまでに卒業し、どんなペースで単位を取得していくのかを計画しましょう。将来何をするか決まってなくても、現時点でいくつかの選択肢を持っておき、ある程度将来について決まってきた段階で無駄なく行動できるように今のうちに情報収集しておくべきです。
まとめ
留学前の姿勢や気持ちの持ちようでその後の留学生活は大きく変わります。留学生活において柔軟性は大事ですが、大まかなプランを考えておかなければいざという時に行動に移せなくなってしまいます。
もちろん、留学生活は何が起きるからわからないのも楽しみの一つです。結果的に当初思っていたものと変わっていてもいいんです。
ただ、何かしら「自分の軸」を持っていなければ流されるだけで、あの時こうしておけばよかったなどと後悔することになります。
私は留学生活が長いのに英語すらまともに話せない留学生をたくさん見てきました。せっかく大金払って留学しているのにもったいないと思う人も大勢いました。
こういう人たちに共通することは自分の中の「軸」や「計画」がなくただただ目の前の楽な道を選んでいることです。
そうならないようにするためも留学前に一度「心の整理・準備」をして留学に臨んでください!