みなさん!ハワイの魅力はビーチ・海・ショッピングだと思っていませんか!?
違います。
山こそ、ハワイの魅力なのです!
山のてっぺんから見下ろす海こそがハワイの醍醐味です。
私も何度もハワイでのハイキングを楽しみました。
ただ、そんなハワイでのハイキングで、現地の警察に逮捕されそうになったことがあります。
今日はそんな危うく強制送還になりかけたお話です。
息を呑むほど美しい景色!?
みなさんは息を呑むほど美しいと思った経験ありますか?
僕はハワイでハイキングをしていてまさしく息を呑むほど美しい景色を見たことがあります。
そのハイクの名前は”Kamehame Ridge”
当時はハイキングが大好きでよく、登っていた山(というより尾根)だったのですが、他のハイキングよりも断然に良かったです。
そして、コンクリートで整備された道を進んでいくと見えるのが「Dead Man’s Catwalk」という絶景ポイント。
「Catwalk」とはファッションショーなどでみるランウェイのこと。
直訳すれば「死人のランウェイ」。
名前を聞くとゾッとしますが、確かに崖の先っぽにハングライダーなどに使う離陸台があり、その先は崖となっているため一歩間違えれば死にかねません。
ただそのスリリングさも山登りにはたまりません!
絶景ハイキングの落とし穴
このハイキングが好きな理由は、人が少なく(というよりほぼいない)、舗装されているため簡単に登れ、景色が美しい、という良いことづくしの尾根なのです。
現地の人ですらほとんど知る人はいなかったです。
ところが、この尾根には奇妙な点がいくつかあります。
ハワイに良くある山の上の高級住宅地を抜け、車を停めてから山を登り始めるのですが、入り口は大きな門があり施錠されています。
その門は開かないので、自力で飛び越えるのですが、門には大きく「No Trespassing!!」の文字や「Warning!!」の文字が!
本来ならその時点でやめておくべきだったのです。
しかし当時の僕らは特に気にしませんでした。
というのもハイキングをしていてそう行ったサインはよくあったので、今回も大丈夫だろうという風にしか考えていなかったのです。
そして歩き始めるといたるところに怪しげな建物や変電所などに良くある高圧電力が通ってそうなものまで数多くあるのです。
その日もいつも通り、アメリカ人の友人と2人でDead Man’s Catwalkでの景色を楽しみ、歩いて友達とのんびりと帰路につこうとしたのです。
が。。。
現地POLICEからの職務質問
歩いていると、前から一台のトラックがやってきました。
すると、
「何をしているんだ?」
と大きなハワイアンの男性が僕らに尋ねてくる。
少し怪訝な顔で、
「ハイキング」
と友達が伝える。
「ちょっと下の門まで来てくれ!」
と言われ、元の門のところまで降りた。
がそこにはあろうことか、パトカーが2台停まっていて、警察官が3人仁王立ちで立っていた。
「君たちこのサイン読めるよね?」と一人の警官が聞いてくる。
一瞬戸惑いながらも、わからないふりをする僕ら。
「君たちを不法侵入の疑いで逮捕する。」
先ほどとは別の警官が突如理解不能なことを言ってくる(と当時は本気で思っていた)
「。。。」
不法侵入の疑い
状況理解に苦しむ僕らでしたが、いまいち納得できず、警官に理由を聞く。
すると、警官からの答えはこうだった。
「君たちはアメリカ合衆国、ハワイ州、カメハメハスクールの3つ組織の土地に不法侵入しているんだよ。」
(*カメハメハスクールは現地の伝統ある学校でハワイアンの血を引いていないと入学できない。)
『いや、えっ、だってハイキングしてただけじゃん。』と僕の心の声は目頭にたまる涙となって、今にも溢れ出そうな状態。
今までの20数年の自分の人生が走馬灯のように浮かんだ。
(後にも先にも僕が走馬灯という言葉を使うことはこの事件以外にはないだろう)
おそらくそれほどの衝撃だったのだ。
『父さん母さん、今までありがとう。僕は犯罪者として、日本に帰国するね。』
そんなことを考えていると、
「身分証明書を提出して」と、免許証の提出を要求される。
「出身はどこ?」と続けて警官が僕に質問。
「じゃっ、じゃぱーん」
片言な英語で答えたのは緊張もあるが、ハワイに来たばかりの日本人観光客を装えばなんとか免れることができると思ったのだろう。
そして、カメラで写真撮影。
海外の特番でよくある、犯罪者の正面と横の写真のように、違うアングルで僕と友人をそれぞれ複数枚パシャり。
それから、無線を使って警官達が話を始める。
待つこと実に30分
やって来た警官が一枚の書類を手渡して署名を求めてきた。
「君たちはこういった経験(前科?)はないみたいだし、今度から2度とやらないという約束で、今回は大目に見る」
渡された書類はいわゆる警告文(?)のようなもので、内容としては「一年以内に再度ここの地に足を踏み入れたことが確認された場合は、逮捕する」と書かれていた。
「もうしません!もうしません!サインします!」
ととにかくもう本当に必死だった僕らはすぐさま書類にサイン。
最後に警官から
「君たちみたいな入ってはいけない土地でハイキングをする人は多い。Facebookやyelp、blogでこちらのハイキングは出来ません!と拡散してくれ!」と言われた。
最後に…
数日後、僕はローカルニュースで衝撃的な内容を耳にします。
「オアフ島のハイキングで不法侵入!登山者逮捕」
僕らとは違うスポットだったが、不法侵入エリアのポイントで数名逮捕されたというのです。
なぜ僕らは助かり、彼らはダメだったのか、未だに理由はわかりません。
もしかしたら僕の観光客のフリ作戦が当たったのかもしれない!笑
いずれにせよ、ハワイではハイキングで命を落とす人もいます。
今回はそんな無謀だった過去の自分への戒めの記事でした。