アメリカの大学では「起業”科”」なるものが存在する

こんにちは!Ikaikaです。

私はハワイに留学していたのですが、大学3・4年次には大学のビジネススクールに通っていたため、受ける授業はほとんどがビジネスの授業でした。

そんな中でもわたしの学科は「起業科」と言って少し特殊な学科だったのです。

ということで今日は「ハワイ大学ビジネス学部起業科」という謎の学部についてご紹介します!

アメリカの授業スタイル

授業の背景としてイメージしやすいようアメリカ(ハワイ)の授業スタイルをまず説明します。

そもそもハワイ大学での授業は少人数で行うことが基本なので、一クラスあたり多くとも40名くらい。

日本の大学のように一方的に教授が教えるというのはほとんどなく、授業中によく教授が投げかけし、生徒が答える。
あるいはその逆で、生徒が質問し、教授が答えると言うのはザラにあります。

特に日本と違う部分は宿題とプレゼンの多さ。

アメリカの大学は卒業が難しいとよく言いますが、宿題の量が半端ないのも理由の一つでしょう。

そして、プレゼンテーションが異様に多いのも特徴です。英語ネイティブじゃない僕ら留学生からしたらこれが大変なんです。

そんな南国というイメージとは違い、意外にもハワイの大学生は多忙なのです。

起業”科”

僕はハワイ大学マノア校にあるビジネススクールに通っていました。

学科の名前は”Entrepreneurship”

「起業」という意味の言葉なのですが、「起業家」ならぬ「起業科」で、マーケティングやアカウンティング(会計)、ファイナンス(財務)、マネジメント(経営)、などビジネス全般を幅広く学ぶ学科。

つまり専門性というより広く浅くといったイメージ。

周りには学生でビジネスを営んでいる人や起業しようとしている人などが多く、授業も「0から1を生み出す」ために「ビジネスアイデアを考える」類のものが多かったです。

とある授業の初日に

そんな起業科の実際の授業はどんなものだったのか?

とあるマーケティングの授業でのこと。

「さあみなさん、授業を始めるにあたり1人ずつ前にでて、自己紹介とビジネスアイデアを一つ発表してください。」

学期の最初の授業でいきなりアイデアを発表しろという無茶振り。

起業科なんだから当たり前でしょ。

と言わんばかり。

皆1人づつ発表を終えると、

「次回の授業ではよりブラッシュアップしたものを発表してね!」

と初日は終了。

本当の戦いはここから

2日目からは前日に引き続き、アイデア発表。

「お金になりそうな面白いアイデア」というテーマのもと繰り広げられるプレゼン。

ルールは一つだけあり、他の良いと思った学生のアイデアに投票するというもの。

1人がプレゼンをしているとき、「プレゼンターは起業家、他の学生と先生は投資家」という設定なのだ。

こうして2日目は投票数の多かった学生から順に、クラスの上位半分に達する学生のアイデアだけ残り、それ以外の学生のアイデアはボツになる。

クラスの大半のアイデアがボツになる

2日目の投票で下位半数となりボツとされた学生は3日目以降、残ったアイデアを一つ選び、その人のグループとして働くこととなる。

つまり、生き残った学生は起業家(社長)のままで、アイデアが通らなかった学生は従業員として誰かのアイデアのもとで1学期活動しなければならない。

こうして3日目以降同様に半分ずつアイデアが消えて行きます。

最終的には4アイデア(グループ)のみ残り、1グループ10人ほどの規模になります。

このグループでビジネスアイデアをプレゼンすることが最終課題となるのです。

日本人社長とアメリカ人従業員

英語力というハンデを背負いながら望んだ私のプレゼンはというと、「パーキングのシェアリング Any Park」というアイデアでした。

当時は「Uber」や「Airbnb」が流行り始めた頃。

ハワイ大学は車で通学する人も多く、大学の周りの道路は車だらけ。(ハワイは場所を守れば基本路駐OK)

駐車スポットを巡る争奪戦が繰り広げられるのがハワイの日常です。

その割に近隣住宅の駐車スペースは余裕があり、そこに停められたらと感じたことが多々ありました。

特に大学近くの住民も日中車で出かけるためその分空きスペースができるため、他の人に貸し出しできるような仕組みを作れば面白そうだなと思ったのです。

ドライバーはアプリで近くの空いているスペースを探し、スポットにいったら駐車する。

家の住人には自分の駐車場に誰かが車を停めたら通知が来る設定にしたのです。

渋滞が多いハワイにおいて、このアイデアは上手くいくと思われたのか、僕はクラスで勝ち残り続けて、最終的には最後の4グループまで残ることに。

10人ほどのアメリカ人のクラスメート(設定では従業員)と徹夜でアイデアを練り上げることに。

もちろん社長は私なので従業員に指示を出し、チームをまとめ上げなければなりません。

皆、言いたい放題でまとめるのは大変だったのですが、なんとかプレゼンも無事成功。

とても貴重な体験となりました。

まとめ

2014年当時にできたばかりの少しユニークな学科でしたが、意識の高い学生が多く、とでも刺激的な毎日でした。

日本ではあまり馴染みが多くないかもしれませんが、ハワイ大学の「起業科」で多くのこと学べますよ!

興味ある方は是非挑戦してみてくださいね!